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湯田中→長野→軽井沢→高崎→横浜 (「週末パス」で初夏の信濃をめぐる旅6・終)

旅行日:平成30年5月12・13日⑥

最初の記事 「スーパーあずさ」は山々を越えて安曇野へ
前の記事 黄土色の土蔵街―須坂
 須坂10:08発の特急「ゆけむり」湯田中ゆきに乗る。長野電鉄の特急料金は乗車区間に関わらず100円と安い。
 長野電鉄の特急には旧成田エクスプレスと旧小田急ロマンスカーの二種類があり、前者が「スノーモンキー」、後者が「ゆけむり」の愛称がある。基本的には同名の特急列車に充当されるが、この日は「ゆけむり」の一編成が検査に入っているとかで、使用車両が変更された。

特急「ゆけむり」運用に入る「スノーモンキー」。オリジナルに近い塗装
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 初代成田エクスプレスといえば、子供の頃のスター列車の一つだ。デビューが平成3年ということで、JR発足からまだ4年目。バブル景気末期の登場とあってか、車内外とも赤と黒を基調とした攻めたデザインだ。
 信州中野までは善光寺平の縁辺部を辿り、沿線にはリンゴ畑などの果樹園が広がる。

車内の荷棚が航空機風
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 信州中野を発車すると、左に木島線の廃線跡を見て旧支線(山の内線)に分け入る。ここから湯田中にかけては夜間瀬川の扇状地をひたすら登り詰める。少しでも勾配を緩めるべく、線路はのたうつようにカーブを連続させて敷設されている。それでも駅部以外では40パーミルの急勾配が続く。
 この辺りはブドウ棚が多い。果樹園は扇状地に限らず、背後の高社山(高井富士)の山腹にまで高く広がっている。

高社山を背景に、夜間瀬川を渡る
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勾配に挑む信州中野・湯田中間の線形Yamanouchi_line.jpg
(地理院地図「自分で作る色別標高地図」で筆者作成。標高は20メートル間隔)

 新湯田中温泉の入り口に設けられた終点の湯田中駅には10:38に着いた。湯田中渋温泉郷や志賀高原の玄関口であり、この先はバス連絡となる。バス乗り換え口には渋峠を越える白根火山ゆきバスが発車を待っていた。
 駅舎は昭和30年に建てられたクラシカルな造りだが、特急客向けのカフェが入るなど現代風に改装されていた。また、駅の真裏には昭和12年から30年まで使用された木造の旧駅舎が保存されている。

湯田中駅
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湯田中駅旧駅舎(国登録有形文化財)
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 雨が降っているが、少しくらいは周辺を歩きたい。駅は夜間瀬川の河岸段丘上に位置し、湯田中温泉、新湯田中温泉が近い。川沿いには星川温泉があるからとにかく温泉だらけだ。
 駅から続く坂道には所々温泉の蛇口が設けられ、湯がほとばしっていた。温度が判らないので恐る恐る触れてみると、やや熱いが手をつけていられないほどではない。あっという間に爪がツルツルになったので驚いた。

夜間瀬川の谷間には星川温泉
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築120年というホステル
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「公会堂」という名の温泉
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 湯田中からは11:25発の特急「ゆけむりのんびり号」で長野へ。今度は旧ロマンスカーの車輛が充当された。
 前方の展望席はあっという間に埋まったが、乗客の絶対数が少ないので後ろの方に座れた。座席が段々に設置されているので、一列目でなくても視界は確保される。

「ゆけむりのんびり号」
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湯田中駅のホーム端から始まる40パーミル勾配
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 「のんびり号」の名の通り、ダイヤはゆったりしている。先ほどの「ゆけむり」ではなかった観光案内放送も行われ、車内販売も回ってきた。小布施では10分ほど停車し、列車交換を兼ねたトイレ休憩となった。
 村山橋でも2分停車し、千曲川をじっくり眺められる。橋を共用する国道をゆくクルマからすると、橋の上で列車が停まって事故でも起こったのではないかと思うのではないだろうか。
 地下線に入るのを潮に観光案内放送は終了となり、長野着12:32。

村山橋では千曲川上で停車
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 長野駅ビルMIDORIは昼食時とあって、どの店も混雑していた。昨夜はガラガラだった「草笛」も表まで行列ができている。
 そこで一計を案じ、駅から5分ほど歩いた長野バスターミナルへ。この地下に「草笛」長野本店が入っているのだ。
 読みは当たり、程よい混雑具合であった。巨大なかき揚げがついたAセットは800円で、同じ内容と思われるMIDORIのランチセット(1,000円)よりも安かった。場所代だろう。

「草笛」で信州そばの昼食
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 なんだか尻すぼまりになってきたが、雨で打てる手も少ないので、13:45発のしなの鉄道小諸ゆきの列車に乗る。しなの鉄道も「週末パス」の利用範囲に含まれるので、この機会に乗っておきたい。

しなの鉄道の列車。白地に緑と赤のラインはJR初期の復刻塗装
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 列車は空いていて、ボックス席を占めることができた。雨は音を立てて窓に打ち付けている。
 篠ノ井からがしなの鉄道線であるが、元信越線というだけあって線路の規格もよく、駅設備もゆったり配置されている。善光寺平が尽き、戸倉の狭窄部に差し掛かる。線路がトンネルで抜ける葛尾山は村上義清の居城だったところで、武田晴信(信玄)が手を焼いた。

 沿線随一の主要駅上田を過ぎると、車窓の地形が変わってきた。千曲川が谷を刻みはじめ、その崖は灰色や黄土色の土壌が露出している。浅間山の火砕流堆積物なのだろう。

浅間山の火砕流台地が雨に煙る
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 終点の小諸では9分の接続で軽井沢ゆきに乗り換え。ここまでは3両連結だったが、2両に減った。千曲川とは離れ、浅間山の山麓を右に左にとカーブしながら登っていく。水田が減って、なだらかに傾斜した野菜畑が目立つようになった。車窓を山ツツジがかすめ、すっかり高原の趣きだ。

ツツジが盛りの信濃追分駅
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 結局、どこで降りることも歩くこともできないまま軽井沢まで来てしまった。気温は12度しかなく、寒いくらいだ。
 13分の接続でJRバス碓井線に乗り換える。別払い510円也。廃線になった信越線の代替バスだというのに、バス乗り場は隅の方にあり、屋根も途切れ途切れ。乗客は15人ほどだった。

軽井沢駅旧駅舎
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 バスは国道18号の碓井バイパスを下って横川へ。スキーバス事故の現場を過ぎてからは眠っていた。
 横川には16:09に着き、21分の接続で信越線高崎ゆきに乗る。入線まで時間があり、周囲の峨々とした山襞に靄がまとわりつくのをベンチで眺めていた。

横川駅の車止め
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 横川・高崎間に乗るのは10年以上ぶり、2回目だ。オールロングシートだったので、身体をひねって車窓を眺める。さほど離れてはいないはずの国道18号を走るよりもずっと鄙びて見える。大幹線だった名残で上越線の上下線を跨ぎ、高崎着17:02。
 駅前に新しくできたイオンでビールなどを買い込み、17:33発の快速「アーバン」で大宮へ。3分接続の湘南新宿ラインに間に合ったので、横浜には19:53に着いた。
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