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奥多摩の無機質地下空間―白丸ダム魚道

旅行日:平成29年8月9日①

 台風5号が過ぎた2日後の8月9日。久しぶりにすっきり晴れそうな天気予報が出たので,山梨県方面に行ってきた。台風の影響で中央道大月JCT内の法面が崩れ,上野原方面から都留方面と大月IC出口に行かれなくなっている(※)が,他の国道・県道には大きな被害はなさそうであった。
※この日の夕方に復旧した

 7時頃に出発し,厚木市の妻田から国道412号に入る。こっち方面に向かう時は30分ほど渋滞に耐えるだけで済むので,出発時間を気にする必要がない。
 途中,脇道に逸れて宮ケ瀬湖に寄る。聞いていた通り貯水率はかなり低下している。数日前には52パーセントまで低下したようだが,颱風の雨によって若干恢復したようだ。旧道の様子などを観察したかったが,クルマを停める場所に乏しかった。

宮ケ瀬虹の大橋から早戸川方面を望む
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 三ケ木から相模湖に抜けると,こちらは茶色い水を満々と湛えていた。国道20号を上野原まで進み,甲武トンネルを抜けて一旦東京都に入る。
 その途中にある棡原(ゆずりはら)は鶴川上流の傾斜地の集落で,耕地が山肌のかなり上方まで広がっている。なかなか壮観だ。

棡原の猪丸集落
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強い陽射しを受けて輝く深緑の山並み
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ヒマワリが咲く
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 一旦秋川上流の上川乗に下りたあと,奥多摩周遊道路で風張峠を越える。人気のツーリングコースなので,平日にも関わらず結構バイクが多かった。気温は30度を上回り,山の上でも暑い。
 川野までひたすら下って国道411号に出る。奥多摩湖沿いの国道は線形が悪く,特にトンネルは狭い。昭和2,30年代に小河内ダムが造られた時にはこれで充分だったのだろう。

小河内ダムを見下ろす
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多摩川の深い谷と雲取山方面の山並み
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 わざわざ奥多摩に回ったのは,白丸調整池ダムのダムカード目当てであった。平日の配布は夏休み期間に限られるので,やや条件が厳しい。
 カードの配布場所は白丸ダム魚道の入り口。魚道の見学施設があるのだ。折角なので,見ていく。

 受付の先には大きな筒状の竪坑があり,螺旋階段が続いている。コンクリートの円筒に金属製の階段―この無機質な空間が私の心を捉えた。

地下へと続く螺旋階段
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 滑る階段を慎重に下って行く。下方からは水の音だけが聴こえてくる。空気は徐々にひんやりしてきて,心地よい。

筒の上部を見上げる
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竪坑の底の中央部から
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 白丸調整池ダム自体の完成は昭和38年と古い。管理しているのは東京都交通局。戦前の市電がそうであったように,電車の電力を賄っているのかと思いきや,都内に電力を供給する電力会社に売電しているという。
 魚道の方は割と新しく,平成13年に新設されたそうだ。ダムの落差27メートルを結構な勾配で迂回する魚道の長さは332メートルにも及ぶ。
 コンクリートで固められた水路の中に,規則的に横板を入れて流れを堰き止めている。魚の休む場所になるのだろう。水中を覗ける小窓もあったが,土砂の堆積なのかすっかり見えなくなっていた。
 トンネル内が涼しいのは結構だが,誰もいないところに絶えず水音が反響しているのは少し気味が悪く,あまり長くいられるものではない。

地下トンネル内の魚道
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 しばらく水路沿いを進むと,短い階段があり,その先の扉を開くとダムの脇に出た。魚道見学施設内は一方通行になっており,ここからは炎天下を地上の階段で上がらねばならなかった。

扉の先はすぐに調整池
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地獄の階段を登った先の展望台から
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ダムのある鳩ノ巣渓谷の下流方向を望む
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 駐車場に戻ると,数台のクルマが停まっていた。カードだけもらって帰る方もいたが,ちょっと勿体ないなと思った。
 奥多摩湖の狭い国道を引き返し,多摩川から丹波川へと名を変えた峡谷沿いを上流に向かった。

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