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【南千歳→釧路】特急「スーパーおおぞら5号」(2017夏の北海道旅行 1)

旅行日:平成29年7月3~6日①

 今年も北海道旅行の時季がやって来た。
 梅雨後半の本州を脱するため7月に渡道するようになったのだが,今年で4年連続だ。

 渡道自体は8度目を数え,今年は道東方面に行ってみることにした。釧路・根室管内には平成22年の第一回目以来足を踏み入れていないし,オホーツク管内に至っては初めてとなる。
 そして,今回は鉄道を多用する。JR北海道は減便や速度低下が続いており,既に不便になりつつある。この水準が続くとも限らないので,乗れるうちに乗っておきたい。ただ,全行程を鉄道で賄うと物足りないので,レンタカー利用を2回挟むことにした。

 メンバーは第2~7回で同行したはなが不参加となり,2年ぶりにやつるぎ君が来ることになった。彼とは二日目の夕方に根室で落ち合うことになっている。

北海道2017

 今回は成田空港からバニラエアで北海道入りする。
 最近のLCCは導入当初ほど安価ではなくなり,成田までの移動の手間もあって,利用する機会が少なくなった。だが,今回は特に理由があってLCCでの渡道とした。
 9:15のフライトなので,横浜6:05発の京急線の特急から始める。京急蒲田で羽田空港から来たエアポート急行に乗り換え,押上からはアクセス特急に変わり,空港第2ビル駅には7:58に着いた。

 定刻に搭乗を終え,梅雨空の上へ。今回は北側へのランドアウトだったので,九十九里平野を一望にできた。旋回して利根川沿いに北上。宇都宮から苫小牧までは眼下に雲が続いた。

成田空港第三ターミナルにて。今回は沖止めにつきバス移動
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樹枝状の谷津が美しい下総台地
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下総台地と九十九里平野の境界部。手前が匝瑳市附近で,奥が香取海の干拓地
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雲の上に富士山が現われた
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新田開発によって二つに分かれた印旛沼
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利根川と並んだ手賀沼
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 新千歳空港には定刻の11時よりも少し早く着いた。雲が出ていて,樽前山などの山系を隠している。

 早速,空港ターミナルの地下にある新千歳空港駅に向かい,みどりの窓口で「バニラエアひがし北海道フリーパス」(15,500円)を購入する。JR北海道がLCCのバニラエア,ピーチ・アビエーションと連携したきっぷで,搭乗当日に両社の搭乗券を呈示することで購入することができる。「特に理由があって」バニラエアを利用したのは,このきっぷを利用するためであった。
 フリーパスのエリアには新千歳空港から札幌,小樽,旭川,富良野,網走,帯広,釧路,根室,夕張などが含まれ,特急列車の自由席が乗り降り自由となる。通用期間も5日間あるので,自由度は高いだろう。

 きょうは釧路まで行く。
 ホームに下り,空港アクセス列車の快速「エアポート115号」に乗り込む。「エアポート」は15分おきの運転で,札幌まで37分で結ぶ。11:30発のこの列車は札幌経由の小樽ゆきであった。
 釧路方面は次の南千歳で乗り継ぎとなるが,やや時間があるので一つ先の千歳まで足を延ばし,駅近くのセイコーマートで買い物。

最初の列車は快速「エアポート」(千歳駅)
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 千歳12:05発の快速「エアポート114号」で南千歳に戻る。この駅は昭和55年(1980)に千歳空港駅として開設された。国鉄初の空港アクセス駅で,ターミナルビルに連絡通路が延びていたという。翌年には石勝線が開通し,帯広,釧路方面へのアクセスも図られた。
 千歳空港は平成4年(1996)に新ターミナルの開設なって新千歳空港となり,JRは南千歳駅と新千歳空港駅を結ぶ支線を開通させて乗り入れた。

現在は大部分が撤去されている千歳空港への連絡通路
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南千歳駅ホームに建つ「石勝線0キロ標」の碑
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 ここからは特急「スーパーおおぞら5号」で一気に釧路まで進む。南千歳から釧路までは304.5キロもあり,3時間半を要す。
 列車は7両連結で,後ろ2両が自由席であった。始発駅ではないので混んでいると座れないところだが,自由席は空いていた。最後尾の車両は46席に客は14人しかいなかった。

特急「スーパーおおぞら5号」が入線
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 南千歳から新得までは石勝線を走る。昭和56年に開通した新しいルートで,山深い日高山脈を抜ける。
 札幌・釧路間の鉄道は明治40年(1907)に全通した。この時は旭川から美瑛,下富良野(現・富良野)を経由していたので,かなりの遠回りだった。その後,滝川・下富良野間を芦別経由でショートカットする下富良野線が建設され,大正2年(1913)の開通後は釧路線(のちに根室線)に組み込まれた。

 68年ぶりにルートを刷新した石勝線は合理的に造られており,駅も少ない。その代わりに行違い用の信号場が多い。
 一つ目の追分までは北海道らしいたおやかな斜面の農地が広々と続くが,駅間は17.7キロも開いており,信号場が2か所設けられている。
 追分で貨物列車を追い抜くと,新夕張までは既設の夕張線を組み込んだ区間に入る。開通は明治25年と古い。夕張炭礦の石炭輸送が活況を呈した頃には複線だったこともある。
 新夕張で夕張方面を分かつと完全な新線区間に入る。空知管内から胆振管内,上川管内へと目まぐるしく行政区画が変化する。長短のトンネルをいくつもくぐり,南千歳から1時間ぶりにトマムに停車。星野リゾートのホテルがあるので,指定席からの下車客が多いようであった。
 
夕張川を堰き止めた川端ダムを渡る(滝ノ下信号場~滝ノ上)
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夕張方面の線が分岐(新夕張~楓信号場)
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 トマムの辺りから,線路沿いの山や川沿いが荒れているのが目につくようになった。斜面の土壌が露出し,木々はなぎ倒され,河川の護岸が崩れている。
 これは昨年の台風10号の被害であろう。北海道では主に十勝地方に大きな被害をもたらし,石勝・根室線でも橋梁の流出などによって4か月間も不通となった。

 左から別の線路が近づき,トンネル内で合流。あちらは滝川からの根室線で,一部区間で未だに運休が続いている。
 このトンネルは日高山脈を貫く新狩勝トンネルで,長さ5,810メートル。これを抜けると十勝管内だ。トンネル出口から新得まで非常に大きなスパンの「S」字カーブで下り,眺望が素晴らしいとされるが,濃い霧が出ていた。広内信号場で対向の「スーパーおおぞら6号」を退避させて交換。

狩勝峠の景勝地は霧の中(新狩勝信号場~広内信号場)
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河原の荒れた小林川を渡る(十勝清水~平野川信号場)
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 十勝平野を快走し,14:21に帯広着。碁盤目状の都市に鉄道が斜めに通り,区劃を乱している。自由席からは若干の降車客があったが,同じくらいの数の客が乗った。

 河原の荒れた十勝川,赤茶色の水を流す利別川を渡って池田へ。豊頃では上りの「スーパーおおぞら10号」を待たせて交換する。滝ノ上あたりで「スーパーとかち6号」と交換した際もこちらは通過し,待ってもらってばかりで申し訳ない気もする。
 厚内で太平洋岸に出,程なくして釧路管内に入る。海霧が濃く出ている。
 この附近の車窓のハイライトは音別・古瀬間。しばらく太平洋を間近に見ながら走り,馬主来(ばしくる)川の河口にできた湿原に従って内陸に入る。沼からは水蒸気が湧き立ち,幽邃な雰囲気だ。

海霧の中,太平洋沿いを走る(音別~古瀬)
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馬主来沼と湿原(音別~古瀬)
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 最後の停車駅である白糠を発車すると,釧路は近い。
 東庶路信号場では上下の普通列車が交換しながら特急の通過を待っていた。

 人家が増えてきて,製紙工場などが現わる。釧路の一つ手前の駅は新富士という駅名で,日本製紙の工場がある。かつての富士製紙だ。静岡県にも新幹線の新富士駅があるが,大正12年(1923)開設のこちらの方が古い。
 新釧路川を渡り,列車は速度を落とす。終点の釧路には定刻の15:56に着いた。ホームに下り立つと空気がひんやりしている。

釧路駅
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 とりあえず駅前のホテルにチェックインしたが,まだ16時なので日没まで3時間ほどある。
 もったいないので,もう少し列車に乗ろう。

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