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津軽半島北の端―霧の龍飛岬から平舘海峡

旅行日:平成29年5月(30~)31日~6月2日⑧

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 七里長浜に沿って広がる砂丘地帯を北上し,十三湖まで来た。

 津軽半島は自治体が錯綜している。
 十三湖を擁する旧市浦村は五所川原市と合併したが,本体とは隣接していないので飛び地になっている。また,里町と小村は旧市浦村を挟んで合併して「中泊町」となったため,二つに分かれている。
 半島北端の三厩村にしても,陸奥湾に面した蟹田町・平舘村と合併して外ケ浜町となったものの,間に今別町を挟んで飛び地になっている。
 いずれも当初の合併枠組みでの話し合いが上手くいかなかった結果だそうだが,まったく分かりづらいことになってしまった。
 今回走るのは,そんな自治体の錯綜地域である。

 十三湖から龍飛岬に向けて北上する途中,小さな半島の付け根に港町の小泊があり,集落の先の道の駅「こどまり」で昼食にする。鰺ケ沢でイカ焼きを食べたとはいえ,もう14時になっている。
 小泊港が県下最大の水揚げ量だというメバルを使った中泊メバル膳を註文。メバル丸々一匹を使った刺身,炙り,煮付けが楽しめる。
 ちなみに,6月2日から9月2日の間は刺し網漁だが,それ以外の時季は一本釣りのため200円高くなる。きょうは6月1日である。
 刺身はコリコリした食感で,美味しかった。

昼食は中泊メバル膳
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駐車場にて今回のレンタカーを撮影
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海に落ちる稜線が一つ一つ霞んでゆく
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 小泊から龍飛岬にかけては集落もほとんどない。初夏の穏やかな日本海に沿って走ってゆく。低い曇り空の下なのでとても寂しいところだと感じるが,晴れた日や冬の荒れた時に来たならば違った印象を受けることだろう。
 クマザサに覆われた崖が海沿いに続く景色は北海道に近い。集落は少なくとも,所々に漁業用の小屋が寄り集まっている。
 道沿いに形の良い滝を見つけて一時停車。

クマザサの生い茂る崖の下をゆく
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国道沿い,海蝕崖に懸かる七ツ滝
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 国道が海沿いをゆくのは滝の少し先,萱部(かよべ)という所まで。この先は海岸線の地形が急峻なため,山越えを余儀なくされる。
 道は九十九折を繰り返し,標高500メートルに達する。坂はキツいが,2車線は確保されていたし,交通量は本当に少なく,滅多にクルマと擦れ違わないので走りやすかった。
 北海道をも望むという「眺瞰台」という展望台があったが,そこに辿り着く前に雲の中に突入してしまった。あまりに濃い霧で,時に10メートル先さえも見えなくなる。

濃霧の中,立ち枯れした木
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「眺瞰台」の駐車場附近にて。視界は10メートほど
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 カーナビの地図に鉄道の表記が現われ,龍飛岬が近づいたことを知る。むろん地中を青函トンネルで通っているので,地図でしか判らない。
 下って行くと,雲が地表から離れ,霧が霽れた。

 龍飛岬は観光地としてよく整備されており,観光客も多かった。寂しい山中から突然景色が変わったので面食らった。

龍飛岬の海蝕崖
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低い雲に覆われた南側
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津軽海峡の強い潮流
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 龍飛岬から三厩方面へは2つの道があり,一つは海沿いの国道,もう一つは山の中腹の県道となっている。県道は青函トンネルの工事用道路として建設され,規格も良さそうであるが,私は国道の方を選んだ。
 三厩は津軽海峡に面した港町で,江戸時代は蝦夷地(北海道)への渡航地であった。ここで国道339号が280号に変わるのは,最果ての港町であった名残といえるだろう。青森から来た国道280号は三厩から海上国道を経て,北海道渡島管内の福島町に上陸し,函館に通じる(道内は全区間国道227・228号に重複)。

三厩から望む平舘の半島。北海道は見えず
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 三厩を過ぎ,「青函トンネル入り口広場」の案内を見つけて寄り道。既に今別町に入っている。
 駐車場にクルマを停めると,黒崎川を渡る線路の先にトンネルが口を開けている。あれが青函トンネルだ。坑口からは水蒸気が湧いている。
 線路に近づいた時,洞内からかすかに地響きが聴こえていた。それが徐々に大きくなり,列車の接近を確信する。
 音の響きがさらに高まり,真っ赤な機関車に牽かれた貨物列車が飛び出してきた。

北海道から青函トンネルを通ってきた貨物列車
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 線路をくぐった先に整備された広場には坑口を望む展望塔があり,親切にも新幹線の通過予定時刻が掲出されていた。それによると,17時を過ぎに上下の新幹線が相次いで通過するが,まだ30分ほどある。待っているのも退屈なので,先に進む。
 蟹田方面は新幹線の奥津軽いまべつ駅を経由して大平(おおだい)に抜けるのが近いが,平舘の高野崎をぐるっと回っていく。

アイヌ語を思わせる袰内の港
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今別町と外ケ浜町(旧平館村)の境界附近にて
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 陸奥湾の入り口にあたる平舘海峡に沿って南下する。
 約10キロの距離には下北半島の仏ケ浦があるはずだが,まったく見えない。

 蟹田で海から離れ,西へ。津軽半島の主脈ながら標高の低い中山峠をトンネルでくぐり抜け,旧中里町で十三湖畔に出る。
 今夜の宿泊地五所川原はここから南下したところで,国道339号が通じている。国道は津軽平野と山地の境界あたりを集落を繋ぐように進み,あまり線形が良くなかった。もう少し平野側を貫く五所川原広域農道(こめ米ロード)の方が直線的で走りやすそうだ。
 薄明るいうちに街に辿り着く。夕食は何となく郊外のラーメン屋に入った。こういう時,後でどこにでもあるチェーン店だと分かるとガッカリするのだが,弘前と五所川原にしか店舗のない地元の店だった。

魚介系のつけ麺を夕食に
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(スマートフォンで撮影)

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