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桜島・霧島ドライブ(2) 桜島火山を間近で眺める

平成29年3月6~9日⑩

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 桜島港から海沿いの道を進むと,再び荒涼とした景色になる。“スーパーマグマロード”という愛称がついている。
 ちょっとした高台に展望所が設けられているので,寄り道。この場所,烏島という小島が大正噴火の際の熔岩によって陸続きになったという。

烏島展望所から鹿児島市街を望む
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大正熔岩ごしの桜島火山
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 景色を眺めていると,市営バス「サクラジマ アイランドビュー」がやって来た。桜島西部の観光地を回る路線バスで,見どころでは停車時間を取っている。乗車時間も1時間と手頃で,平日だというのに老若男女日本人外国人20人くらいの乗客が降りてきた。
 桜島は鹿児島の中心部から近いこともあって,街から2時間もあれば火山を見に来られる。そんな観光資源を活用したこういうシステムはありがたい。クルマで回っている私が言えた事じゃないけど…。

黄色い市営バスの「サクラジマ アイランドビュー」
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クルマに戻ると,隣りにも駐車車両(?)が…
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 一旦,国道に出て,湯之平展望所に登る。湯之平は標高374メートルの熔岩の小山で,桜島火山を間近で見られる展望台が設けられている。
 湯之平への道は気持ちのいいワイディングが続く快適な2車線道路であった。クロマツの林を抜けていくので,高地のような景観だ。とても海の近くとは思えない。

北岳が眼前に迫る
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 展望台では,猛々しい山々が迫る。

 これまで「桜島火山」と記してきたが,桜島火山は主に北岳(御岳)・中岳・南岳の3つの峰からなる。
 約2.9万年前に姶良カルデラが形成されたことは前回記した。時代が下って約2.5万年前になると,姶良カルデラの南端部で噴火が始まった。これが現在の北岳である。
 北岳は標高1,117メートルあり,桜島火山黎明期から約5,000年前まで活動を続けた。約4,500年前からは南岳の火山活動が活発となった。
 
 桜島火山の大規模な噴火は17回あり,有史以来では文明8年(1476)と安永8年(1779),前回も触れた大正3年(1914),昭和21年(1946)に山腹で噴火があり,熔岩流が流れ出た。昭和30年以降は山頂噴火となり,南岳には2つの火口が形成されている。

左から北岳,中岳,南岳
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浸食によって側面がえぐられ,切り立っている北岳
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 桜島は地形上河川が短く,急流になっている。しかも,土壌が頻繁に降る火山灰からなるため植物があまり根付いておらず,保水性に乏しい。このため,大雨になると浸透しない雨水が火山灰と混じって土石流を起こしやすい。反面,普段は水無川となっている。

 そんな桜島最大の河川が北岳と中岳の間を発する野尻川で,砂防事業が行われている。上流には砂防ダムが幾重にも設置され,重機が砂礫を回収している。一方,下流は堤防で河道を固定したため,天井川をなしている。

北岳直下に設けられた巨大な砂防ダム
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古代遺跡の石垣のような小規模な砂防ダムの連続
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 湯之平展望台は桜島火山だけでなく,海側の眺望も開ける。
 さっきから急に雲が出てきていたが,突然雨が降り出した。昨日ほどではないが,不安定な天気だ。晴れていれば阿多カルデラも眺められるのだろうが…。

霞む錦江湾南側
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大正熔岩の向こうに鹿児島市街を望む
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 クルマで北側へと下り,もう一度桜島港を通ってから国道を東へ向かう。この辺りは旧東桜島村の中心部であった。東桜島村は昭和25年に鹿児島市に編入されたが,袴腰港を有する桜島町(昭和48年まで西桜島村)が鹿児島市に属するようになったのは平成16年である。島自体が飛び地の性格を有するものではあるが,その中でも船便を介して隣接していなかったのが面白い。
 文明,安永,昭和の熔岩地帯を抜けてゆく。

 旧瀬戸海峡が近づくと,有村岩展望所がある。駐車場や真新しいトイレが用意されており,島内で一番観光開発が進んでいるように見えた。観光バスも多い。
 この場所は南岳の麓に位置し,昭和熔岩と大正熔岩が隣り合って(重なり合って?)堆積している。
 大正噴火から103年,昭和噴火から71年が経過するが,その約30年の差が植生の違いに現われている。大正熔岩にはススキのような先行植物が生え,昭和熔岩には若いクロマツが生えている。さらに奥の,古い時代の熔岩の上に生えるクロマツは緑が濃い。

場所によって植生の違いが明瞭
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海潟・垂水方面を遠望
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 桜島口に戻り,桜島一周を完了する。
 国道220号を北へ7,8キロ引き返し,垂水市北部の牛根境で県道479号に折れる。海沿いから立ち上がる標高450メートル超の外輪山を一気に駆け上がるため,ワイディングを繰り返す。見通しの悪いやや狭い道だったが,対向車にはほとんど行き合わなかった。
 登り坂が終わると,大した下りもないのに平地が広がる。シラス台地の牧之原だ。
 国道504号を北上する途中,新しい道から姶良カルデラを一望することができた。せっかくの新道なのだからついでに展望所も作れば良かったのに,と思うほど景色が良かった。

旧福山町から姶良カルデラとその中央火口丘―桜島火山を一望
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 間もなく旧福山町の中心地に到る。ここは初日に鹿児島空港から志布志に向かう途中に通っており,そのルートとクロスする恰好だ。
 福山からは県道491号を進み,霧島に向かう。ひたすら山中を進み,時折狭い箇所が現われた。JR日豊線の大隅大川原駅の近くを通った以外は,どこにいるのか分からなくなるようなルートであった。

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