旅行日:平成22年9月(4~)5~8日③
原文:同15日(二分割)
長門市の北西にあるのが向津具(むかつく)半島。地図で見ると,半島というよりは「でっぱり」と言った方がよさそうな所から,やはり半島と言うより陸繋島のようなものが伸びています。何よりも,その変わった名前に惹かれました。見どころが多く,丁度車なので,秋吉台と双璧をなす,本日午後のメインに据えました。
千畳敷の次は東後畑の棚田へ。田植え前の水を張った田圃と日本海の漁火の写真がよく紹介されます。現在は勿論,青々とした稲が実っていますが,海を見おろす棚田は,素晴らしい眺めでした。
少し千畳敷の方へ戻って,「龍宮の潮吹」。ここは日本海の荒波が断崖に打ちつけられ,吹き上がるのだそうですが,夏の日本海は台風が近づいているというのに随分と穏やかで,そのようなダイナミックな眺めは拝めませんでした。
どういう謂れかは分かりませんが,沢山繋がった鳥居。蜘蛛の巣が多くて先へ途中で引き返えしました。
向津具半島へ続く海岸線。
先ほどの棚田の下を通って,「でっぱり」から脱出。
そのでっぱりと,向津具半島の接続部分は幅数百メートルの狭窄部となっていました。本土や半島の中央部は山になっていますが,この狭窄部はかなり標高が低くなっています。
半島の南岸の道を東へ。かなり改良が進み,ごく一部を除いて2車線化が完成していました。久津港があるところが,半島の中心集落のようで,「向津具小学校」や「向津具中学校」があります。ほかの公共施設は,「久津」の地名を使っているものが多いようで,あまりムカついてはいない模様。
向津具半島の先には陸繋島の油谷島が繋がっています。しかし,半島の狭窄部と同様に陸繋砂州にあたる部分が,高みになっています。隆起陸繋砂州とでも言うべき地形なのでしょうか?
DEMIOでも幅ギリギリの県道を通って,油谷島の最奥部を目指します。そこにはさらに陸繋島の俵島があり,そこの柱状節理は国の天然記念物になっています。今までの狭窄部がすべて陸繋砂州であれば,本土>向津具半島>油谷島>俵島と三連の陸繋島になり,かなり面白いことになります。このような複数の島が繋がったようなカタチの島や半島や岬は,山口県には結構見られます。
その俵島へは車道が通じていないので,クルマから降り,地図で確認してそれらしい道を下って向かいます。ここにも棚田が。
両側は丈3メートルくらいの笹藪で,ちょっと怖い感じ。途中で分かれ道があり,曲がったところ,前方から巨大バチがやってきて,慌てて逃げました;
ちなみに,この辺りは役牛の産地らしく,黒いヤツがいました。
結局,俵島への道は,さらに先から降りていくのだと分かりましたが,駐車スペースがなかったので,写真を撮って諦めました。
ここで運転を代わり,油谷島を一周。北側の方が道幅が広かった; 海はコバルトブルーというヤツで,曇り空を睨みます。
やや波の高い油谷湾に沿って,本土に戻り,北浦街道を西へ。向津具半島から西は,響灘です。肥田という所を折れて,向かうは角島。この島の見どころは,島…に渡る橋。
その橋の見学は後にして,島の北端の牧崎に行きます。
海岸を探すと…やっぱりありました!異国への近さを感じます。
ここでも牛の飼育が行われていました。
再び橋を渡り,本土に戻ります。飛んでる…
で,その橋はコレ。
角島大橋という名前で,長さ1,780メートル。沖縄の古宇利大橋完成以前は,日本一長い無料離島架橋だったそうです。間にあるのにあくまでノータッチの鳩島と,その先でちょっと上がってるのがなんとも言えません。
その鳩島はつながりそうです。
響灘を臨む北浦街道を南下。小串の辺りから下関のベッドタウンという感じで,道が混雑。ところが地元車は川棚温泉から山の方へ折れました。地図で見ると,山側に信号の少ない道が。
バイパスを作るほどの需要もないようで,街道は市街地で必然的に信号が多くなります。梅ケ峠(うめがとう)という峠を越え,再び海が近付きます。晴れていれば,響灘に沈む夕日が見れるはずなのですが,どんよりとした曇り空。
安岡から片側2車線になり,ジャスコで買出し。この先は経路が複雑なので,ナビ役に回り,幡生で街道を逸れます。
下関ICのあたりは,中国道・関門トンネルとさらに5本の道が絡み合い,ナビ不能!一回道を間違え,次はだいぶ迂回しましたが,なんとか目的の道に出ました。
火の山パークウェイという,無料化された道を上ってゆきます。静岡の日本平のような雰囲気。そして,火の山公園へ。駐車場はガラガラでした。
ここは関門海峡を望む地。九州が本当に近いです。
手前の街が下関,その奥が北九州市の戸畑です。山頂が光っているのが皿倉山。そこから左の方に向かって,小倉,門司と灯が続いています。
首都圏であれば,リア充だらけになりそうな所ですが,そんなことはなく,そもそも人がいない…。少々懸念だった,地元のヤバい兄ちゃん姉ちゃんもいませんでした。
壇ノ浦を臨むR9に出て,関門橋をくぐり,下関の街を抜けます。JRのガードをくぐったところが,レンタカーの返却場所。朝借りたときに,指定給油場所を訊いていなかったこともあり,営業所に乗りつけて,お店の人を呼びに行きます。が,灯りはついているのにドアが開かない;インターフォンを鳴らしても反応はなく,メールされていた連絡先に電話をしてみました。これは流石に,担当者が出て,今は外しているので,隣接しているコインパーキングに停めてお忘れ物のないようにお帰りください,ガソリン代は結構ですとのこと。
運転者が初のコインパーキングに難儀していると,お店の人がやってきましたが,男に二言はないとばかり,そのまま返してくれました。ラッキー。
一度ホテルに荷物を置いて,駅の反対側にあるダイエーのレストラン街で夕食。ダイエーは今月で閉店だそう。駅前もまだ21時だというのに閑散としていました。
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