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魚貫の池田池とアコウの大木 (天草と石橋をめぐる熊本県ドライブの記・6)

旅行日:令和5年4月18~20日⑥

最初の記事 阿蘇山を望む俵山展望台と長部田海床路
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 熊本県の旅、第二日目。天草下島の南端部に位置する牛深を回り、西海岸の北上コースに入った。
 天草下島の西側はリアス海岸が発達し、海岸線の出入りが激しい。行き止まりの道も多くてその全てに付き合うことはできないから、いくつか搔い摘んで巡っていこう。

 魚貫湾に臨む漁港集落の茂串、魚貫を過ぎて左折。細い道で山中に分け入る。魚貫は「おにき」と訓む。「うおぬき」の転訛だろうか。
 海辺に出ると里浦という深い湾奥にある小さな集落がある。潮が引いて干潟が露出している。
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 もう一つ山を越え、池田集落に下りる。大字でいえば魚貫町に含まれているが、道が悪いので行き来は大変だ。船で海を渡れば近い。実際、自動車交通が発達する前は船で行き来していたのだろう。

テトラポットだらけの海辺。背後は遠見岳
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里浦とを隔てる岬。右は赤島
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 集落の裏手に池田池がある。天草で最も大きな湖沼で、もともと入り江だったところが砂洲の堆積によって切り離され、潟湖になったものだ。池田集落はこの砂洲の上に立地している。大蛇が棲んでいたという伝承が伝わっており、「大蛇池」の別称もある。
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池田池周辺の地形
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 集落の海側は石垣を積んでいる。丸っこい石は海岸に転がっているものと似ている。防風のために積み上げたのだろう。
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 集落の真ん中にアコウの大樹が聳えている。航海する舟に真水があることを知らせる目印でもあったという。池田池は一部が汽水の潟湖だが、表層など場所を選べば真水が得られる。
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アコウは気根が多いのが特徴。複雑に絡み合う
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 この先は遠見岳があってシャリンバイの群生地らしいが、道が狭そうなので引き返した。北側に抜けるルートも「―」(幅員3.0メートル未満の道路)の地図記号で描かれている。
 県道は峠を越えて旧二浦町に入る。平地が開けるとまず整然とした田園風景が現れ、湾の奥に出るという流れにも慣れてきた。
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 亀浦は非常に深い入り江で、湾口が見えない。
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 東隣りの早浦で国道266号に合流。本渡と牛深を内陸部経由で結ぶ国道だが、早浦では海沿いに出る。やや交通量が多く、流れが速い。
 旧河浦町の白木河内で国道389号に左折。湾に沿って「Ω」型に迂回してるので、海越しにさっき通った道が見える。

次の記事 天草の二つの教会堂―﨑津天主堂と大江天主堂
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中の人は相州生まれの相州育ち。アラサー。
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