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那須・白河・奥久慈をめぐるドライブ

旅行日:平成29年7月18日
 昨年の上高地の印象が良かったので,今年も梅雨明けの頃に山企画をやろうとでーひらさんと話したのが6月下旬。
 この1年の間に彼は神奈川県内から東京都の城東地区の実家に戻ったため,山梨県・長野県方面は難しい。そのため,日光戦場ケ原あたりにしようという話になった。
 が,直前になって雨の予報。日光方面よりも那須方面の方が天気がマシそうだったので,「那須平成の森」でのトレッキングに変更した。


 朝ラッシュ前に都心部を抜けてしまいたいので,集合は葛飾区内某所のコンビニにて7時。
 5時半に家を出て,保土ケ谷バイパス,湾岸線経由で中央環状線の四つ木出口へ。246の渋滞で間に合わないかと思ったが,7時少し前に目的の場所に着いた。
 でーひらさんを乗せて東北道へ進み,佐野SAでバイキング形式の朝食を摂る。埼玉県内は晴れていたが,宇都宮市の辺りから雨が落ちてきた。急遽矢板北PAに入り,作戦会議。あまり歩かず,互いに行きたいところを出しながら福島県南部まで行ってみるという方針に変更。

 西那須野塩原ICをおりて,大田原市(旧黒羽町)と那須町の境界に架かる那珂川橋へ。私の希望で簗場を訪れたかったのだが,簗は出ていなかった。
 でーひらさんは黒磯駅に寄ってみたいというので,県道34号を進む。にわかに土砂降りになり,ワイパーをフル稼働させる。自転車で走ってゆくおっさんは大惨事だ。
 黒磯駅は東北線上にあって,この駅を境に南側が直流電化,北側が交流電化されている。その関係で普通列車は双方向に折り返し運転となるので,必ず乗り換えになる駅である。私は10年以上前に一度降りたことがあるが,慌ただしく乗り換えることが多かったし,最近は普通列車に乗る機会も少なくなった。

黒磯駅。宇都宮方面と郡山方面の列車が接続
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改札口には古い行き先板を使ったオブジェが…
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 黒磯駅から那須岳の方へと向かう県道はアカマツの林の中にアジサイが植えられ,美しい景観だった。
 那須IC附近の簗場も覗いてみたが,ここもダメ。店に立っていたおばさんに訊くと,簗をかけるのは8月になってからだと言う。

 リゾート地の色が濃いエリアを抜け,那須湯本の殺生石を訪れる。硫黄臭の漂う不毛の谷であるが,ちょっと小ざっぱりし過ぎているようにも思う。初めて来たときはそれなりに感動したはずだが,どうも感度が悪くなっているようだ。
 気温は17度しかなく,非常に快適だ。

殺生石
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谷間から那須野ケ原を望む
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 真昼間だが,鹿の湯で入浴。これから進む先は温泉があっても化石地下水型だろうから,今のうちに火山性の温泉に浸かっておきたい。駐車場はだいぶ埋まっていて,入浴客も多かった。
 板張りの浴室には6つの湯舟があり,41度から48度まで温度ごとに白濁した湯を湛えている。高温の方はとても入れたものではない。確かpH2.6の強酸性泉で,成分のせいか温度のせいか身体がピリピリする。いかにも効きそうだ。
 たちまち爪がツルツルになり,湯上りは肌も滑らかになった。ただ,服が硫黄臭くもなった。

明治時代に建てられ,湯治場らしい雰囲気のする鹿の湯
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 クルマで少し登った所には展望台があり,関東平野が一望にできた。低い雲が出ていて幻想的な眺めだが,南の方から雷鳴が聴こえてくる。
 この頃,南関東では雹やら大雨やらで大荒れだったらしい。

雲煙に霞む関東平野
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那須岳の茶臼岳と剣ケ峰
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 山を下って県道68号を走り,黒川を渡って福島県に入る。でーひらさんの希望でイオンモール白河西郷に寄ってみる。全国展開のスーパーだって,多少は地域色があるものだ。そろそろ昼食にしようという話もあったのだが,適当な店がなくて見合わせた。
 でーひらさんがお土産を買うということで新白河駅に寄ってから,大きなショッピングモールのラーメン屋で昼食。涼しいとはいえ,熱いものを摂る気分ではなかったので,つけ麺にした。白河ラーメンといえばシンプルな醤油味のはずだが,でーひらさんも私も変わり種に走る。

新白河駅。新しい折り返し設備の工事中
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昼食は白河でつけ麺
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 白河からは東に走って棚倉へ。国道に並行して,国鉄廃線跡を流用したバス専用道が通っている。適当なところで写真を撮ろうと思ったが,いつの間にか専用道は終わっていた。
 久慈川とJR水郡線に沿って南下し,矢祭山の下で茨城県に入る。3年半前にも来た大子町には,でーひらさんの好きな滝ランキングの上位に入るという月待の滝があるので,立ち寄っておく。陽が射してきたが,雨上がりなのか水量は多く感じた。

月待の滝
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 大子町の中心部には久慈川の簗場があることを憶えており,道の駅でクルマを停める。
 川の街側では,久慈川の流れを一部導いた先に簗が架かっていた。期待した光景のはずだが,一向に魚が掛かる気配がなかった。もっと遅い時季にならないと,魚が下って来ないのだろうか。簗場の料理店が開いているうちはずっと魚が獲れるものだと思っていた。

ようやく出合えた簗だったが…
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 常陸大宮市まで南下し,セイコーマートでアイスタイム。
 18時を過ぎて水戸方面は混みそうと判断し,「ビーフライン」と名付けられた広域農道で城里町を回って笠間市に抜けた。夕闇が迫り,桜川市(旧岩瀬町)からつくば市の中心部を経由して谷田部ICから常磐道に入る。守谷SAで休憩した時,蒸し暑さに辟易する。
 加平出口を出て,でーひらさんの家の近くに到ったのが22時少し前。環七を南下して葛西,そしてゲートブリッジを渡って大井に向かったが,思ったよりも時間がかかった。

 今回は天候が優れなかったために車内にいる時間が長く,走行距離は619.7キロに達した。

【釧路→根室】根室線快速「はなさき」(2017夏の北海道旅行3)

旅行日:平成29年7月3~6日③

最初の記事 【南千歳→釧路】特急「スーパーおおぞら5号」
前の記事 列車で少しだけ釧路湿原へ
 夏の北海道旅行2017,第二日目。
 きょうは釧路から列車で根室に赴き,レンタカーで根室市周辺を周遊する。夕方に根室駅でやつるぎ君と合流し,また釧路に戻って来る。
 そんな強行スケジュールなので,起床は5時前。ホテルは連泊にしたので,身軽な恰好で出掛けられるのはありがたい。

 5:15頃に釧路駅に行くと,丁度駅員が駅舎のドアを開錠するところであった。この駅の一番列車が私の乗車する5:35発の快速「はなさき」根室ゆきだ。根室線の釧路・根室間には花咲線の愛称がある。
 かつては札幌からの夜行特急「まりも」の接続列車であったが,廃止になってバスに役目を譲っている。釧路・根室間は135.4キロもあり,2時間半近くかかる。「道東」に区分され東の涯てのような釧路であるが,涯ての涯てはまだまだ遠い。

早朝の釧路駅改札口
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釧路発根室ゆき快速「はなさき」
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 霧は霽れたが,肌寒い。客は5人だけ。みんな旅行者の風体をしている。
 車輌に冷房は設置されていないようだが,その必要もない。一人が窓を開けて発車を待っていたが,動き出した途端に冷風が吹き込み,慌てて閉じた。
 車内はリクライニングシートが並ぶ。転換はできず,大きなテーブルを境に両側の座席が中央に向かって並んでいる。

固定式リクライニングシートと大きなテーブルが設置された車内
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 釧路川を渡って東釧路に停車すると,次の厚岸まで40分ほどノンストップ。山間部を通る上に早朝はエゾシカの活動が活発なようで,幾度となくブレーキが掛かった。慌てて逃げていくヤツもいれば,悠然と列車を眺めているヤツもいた。
 見通しの良い区間では列車の速度は速く,並行する国道のクルマをジリジリと追い抜いてゆく。
 平地が開けて海が近づくと,厚岸に着く。二人降り,乗車はなし。隣りの線では釧路ゆきの始発列車が出発時刻を待っている。
 厚岸は千島交易の拠点となった湊町で,寛政11年(1799)に江戸との航路が開かれるなど,道内では早くから発展した地であった。

荒地の中をゆく(尾幌~門静)
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厚岸湾が近づくと,厚岸駅は間もなく
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 地図で確認すると,厚岸から次の通過駅糸魚沢にかけては景色が良さそうなので,先頭の運転席脇で景色を眺める。
 まずは潟湖の厚岸湖が右手に現われる。かつてはカキが多く,湖の入り口には貝殻の堆積した牡蠣島ができていた程であった。現在はカキの養殖が盛んに行われている。
 湖が収束してくると,湿原が現われる。流入河川の名前から別寒辺牛(べかんべうし)湿原と呼ばれている。なかなかの規模がありながらあまり知られていない。じっくり眺めたいが,列車は容赦なく駆け抜けてゆく。

草に覆われた線路が厚岸湖沿いに延びる
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湖は次第に湿原へと変わる
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車窓に展開する別寒辺牛湿原
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 釧路は曇っていたが,少しずつ雲が薄くなってきた。
 茶内では4分停車し,根室からの始発列車と交換する。あちらには高校生など6,7人が乗車した。釧路までは1時間17分も掛かる。こちらの列車からは一人下車し,乗車はなし。

後方へ流れゆく線路(糸魚沢~茶内)
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茶内駅で対向列車と交換
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 線路はいつの間にか高台に上がり,宏大な牧草地の中を走るようになった。姉別と厚床の間で釧路管内から根室管内に移る。もう根室市内だ。
 厚床はかつて標津線が分岐していた駅だが,意外と規模が小さい。振興局が変わったからであろう,ここから高校生が乗るようになった。鉄道で根室に通うには,根室8:01着のこの始発列車が唯一の足となる。
 快速列車はここまで小駅を飛ばしてきたが,厚床から根室までは各駅に停まる。初田牛,別当賀は乗降がなく,太平洋沿いの海蝕崖の上に躍り出る。景色に期待していたのだが,途端に真っ白な海霧に包みこまれた。ここまで内陸と沿岸で天気が異なるのも珍しい。

海霧の中を走る列車をエゾシカが眺めていた(別当賀~落石)
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 落石でようやくまとまった乗車があった。細くなってきた根室半島の尾根を走り,時折霧の中に港が見えたりする。
 根室の一つ手前は東根室。東に向かっているのに「東」を冠した駅が先に現われるのは妙だが,これは線路が市街地の南東をぐるりと回って根室に到ることによる。日本最東端に位置する駅となっている。
 最東端の駅は簡素な造りであったが,もう市街が近いこともあって高校生たちが降りていった。

日本最東端の東根室駅
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 根室8:01着。終点までの客は7人だけであった。列車で通勤する人などいないのだ。
 ホームは駅舎に面した1本しかなく,裏手には機関車を付け替えていた線路や貨物設備の跡らしいものが残っている。

東の終着駅は,ホーム一面だけ
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根室駅の駅舎
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 これから利用するレンタカーの営業所は駅からやや離れていたので,電話をして迎えに来てもらった。
次の記事 

列車で少しだけ釧路湿原へ(2017夏の北海道旅行2)

旅行日:平成29年7月3~6日②

前の記事 【南千歳→釧路】特急「スーパーおおぞら5号」
 南千歳からの特急列車で16時少し前に釧路に着いた。
 19時過ぎの日没までは時間があるので,釧路湿原に行ってみる。

 一旦ホテルに旅装を解き,上着を羽織って出掛ける。気温は12度と低く,熱帯夜に近かった昨夜の神奈川県に較べると別天地だ。
 改札を抜けると根室線の列車が発車を待っていた。2両連結の片方が国鉄時代のタラコ色に塗られた車輌で,よく見ると車番が「777」であった。
 私が乗るのは17:32発の釧網線摩周ゆき。こちらはステンレス車の1両であった。高校生などが帰宅する時間帯の筈だが,車内は空いていた。北海道の車輌なので窓が小さい。冬場は二重窓になるが,今の季節は上昇させてある。

車番7並びの根室線帯広ゆき。行き先の書かれた板を交換中
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釧網線摩周ゆき
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 釧網線の線名は路と走からきており,名前の通りに両都市を結んでいる。網走までは明後日乗ることになっている。
 ゆるやかな速度で釧路駅を離れた列車は次の東釧路まで根室線を走り,ここで釧網線に分岐する。途中で渡った釧路川に沿って内陸部に分け入ることになる。

釧路川を渡る列車の最後尾から遠ざかる釧路の街を見送る
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 東釧路の次の遠矢を発車すると左手には湿原が広がり始めているはずだが,樹林に妨げられて見通しが利かない。木々が密生し,下草も繁茂しているので鬱蒼としている。
 近代的な新岩保木水門を過ぎた辺りからようやく湿原が垣間見えるようになった。

 釧路湿原駅のホームは狭かったが,駅舎はログハウス風の立派なものが建っていた。JRになったばかりの昭和63年に開設されたこの駅の周囲には人家などなく,観光専用の趣きだ。駅に通じる細道も未舗装であった。

ログハウス風の釧路湿原駅
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 ミズナラの森の中,駅前の階段を登ってゆくと,ビジターセンターに出る。ここから舗装の荒れた坂道を進むと,細岡展望台に到る。駅からは10分強であった。湿原との比高は50メートルほどあり,西側の眺望が開ける。
 森の向こうには草原に見える湿原が続き,その中を釧路川やその支流が蛇行して流れている。川沿いは少し高まっていて,樹林が育っている。河川の流量などは,もはや人為的にコントロールされて河道などもそうそう動くことはないのだろうが,そういう冷めた感性を差し引いても素晴らしい景色だ。
 晴れていれば,背後に連なる阿寒の山並みに夕陽が沈むはずだ。

細岡展望台から湿原を見はるかす
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左に新岩保木水門が小さく見える
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 駅に戻ると,先行していたおじさんが「あそこにシカがいるよ」と言う。エゾシカはこちらを警戒する様子もなく草叢で何かを食べていたが,やがてダートの“駅前通り”を遠ざかって行った。
 釧路湿原駅滞在32分で,釧路に戻る。網走からの列車は2両連結で,それぞれ流氷と花をあしらったラッピング車輌だった。

駅前に現われたエゾシカ
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釧路に戻る釧網線のラッピング車輌
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 釧路着18:46。そのまま市街地へと歩き,レストラン泉屋で夕食。店の前のショーウインドウにメニューのサンプルが並ぶ懐かしい感じの店であった。夕食時ということもあって繁盛している。
 註文したのは釧路の名物だというスパカツ。名前の通りだが,鉄板に盛り付けられたスパゲティの上にカツが載っている。

ショーウインドウに所狭しと並んだサンプル
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スパカツは普通盛りでこのボリューム
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 店を出ると,霧雨が降っていた。釧路川に架かる幣舞橋がけぶっている。明朝も早いので,早目に寝もう。

霧雨の幣舞橋
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次の記事 【釧路→根室】根室線快速「はなさき」

【南千歳→釧路】特急「スーパーおおぞら5号」(2017夏の北海道旅行 1)

旅行日:平成29年7月3~6日①

 今年も北海道旅行の時季がやって来た。
 梅雨後半の本州を脱するため7月に渡道するようになったのだが,今年で4年連続だ。

 渡道自体は8度目を数え,今年は道東方面に行ってみることにした。釧路・根室管内には平成22年の第一回目以来足を踏み入れていないし,オホーツク管内に至っては初めてとなる。
 そして,今回は鉄道を多用する。JR北海道は減便や速度低下が続いており,既に不便になりつつある。この水準が続くとも限らないので,乗れるうちに乗っておきたい。ただ,全行程を鉄道で賄うと物足りないので,レンタカー利用を2回挟むことにした。

 メンバーは第2~7回で同行したはなが不参加となり,2年ぶりにやつるぎ君が来ることになった。彼とは二日目の夕方に根室で落ち合うことになっている。

北海道2017

 今回は成田空港からバニラエアで北海道入りする。
 最近のLCCは導入当初ほど安価ではなくなり,成田までの移動の手間もあって,利用する機会が少なくなった。だが,今回は特に理由があってLCCでの渡道とした。
 9:15のフライトなので,横浜6:05発の京急線の特急から始める。京急蒲田で羽田空港から来たエアポート急行に乗り換え,押上からはアクセス特急に変わり,空港第2ビル駅には7:58に着いた。

 定刻に搭乗を終え,梅雨空の上へ。今回は北側へのランドアウトだったので,九十九里平野を一望にできた。旋回して利根川沿いに北上。宇都宮から苫小牧までは眼下に雲が続いた。

成田空港第三ターミナルにて。今回は沖止めにつきバス移動
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樹枝状の谷津が美しい下総台地
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下総台地と九十九里平野の境界部。手前が匝瑳市附近で,奥が香取海の干拓地
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雲の上に富士山が現われた
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新田開発によって二つに分かれた印旛沼
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利根川と並んだ手賀沼
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 新千歳空港には定刻の11時よりも少し早く着いた。雲が出ていて,樽前山などの山系を隠している。

 早速,空港ターミナルの地下にある新千歳空港駅に向かい,みどりの窓口で「バニラエアひがし北海道フリーパス」(15,500円)を購入する。JR北海道がLCCのバニラエア,ピーチ・アビエーションと連携したきっぷで,搭乗当日に両社の搭乗券を呈示することで購入することができる。「特に理由があって」バニラエアを利用したのは,このきっぷを利用するためであった。
 フリーパスのエリアには新千歳空港から札幌,小樽,旭川,富良野,網走,帯広,釧路,根室,夕張などが含まれ,特急列車の自由席が乗り降り自由となる。通用期間も5日間あるので,自由度は高いだろう。

 きょうは釧路まで行く。
 ホームに下り,空港アクセス列車の快速「エアポート115号」に乗り込む。「エアポート」は15分おきの運転で,札幌まで37分で結ぶ。11:30発のこの列車は札幌経由の小樽ゆきであった。
 釧路方面は次の南千歳で乗り継ぎとなるが,やや時間があるので一つ先の千歳まで足を延ばし,駅近くのセイコーマートで買い物。

最初の列車は快速「エアポート」(千歳駅)
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 千歳12:05発の快速「エアポート114号」で南千歳に戻る。この駅は昭和55年(1980)に千歳空港駅として開設された。国鉄初の空港アクセス駅で,ターミナルビルに連絡通路が延びていたという。翌年には石勝線が開通し,帯広,釧路方面へのアクセスも図られた。
 千歳空港は平成4年(1996)に新ターミナルの開設なって新千歳空港となり,JRは南千歳駅と新千歳空港駅を結ぶ支線を開通させて乗り入れた。

現在は大部分が撤去されている千歳空港への連絡通路
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南千歳駅ホームに建つ「石勝線0キロ標」の碑
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 ここからは特急「スーパーおおぞら5号」で一気に釧路まで進む。南千歳から釧路までは304.5キロもあり,3時間半を要す。
 列車は7両連結で,後ろ2両が自由席であった。始発駅ではないので混んでいると座れないところだが,自由席は空いていた。最後尾の車両は46席に客は14人しかいなかった。

特急「スーパーおおぞら5号」が入線
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 南千歳から新得までは石勝線を走る。昭和56年に開通した新しいルートで,山深い日高山脈を抜ける。
 札幌・釧路間の鉄道は明治40年(1907)に全通した。この時は旭川から美瑛,下富良野(現・富良野)を経由していたので,かなりの遠回りだった。その後,滝川・下富良野間を芦別経由でショートカットする下富良野線が建設され,大正2年(1913)の開通後は釧路線(のちに根室線)に組み込まれた。

 68年ぶりにルートを刷新した石勝線は合理的に造られており,駅も少ない。その代わりに行違い用の信号場が多い。
 一つ目の追分までは北海道らしいたおやかな斜面の農地が広々と続くが,駅間は17.7キロも開いており,信号場が2か所設けられている。
 追分で貨物列車を追い抜くと,新夕張までは既設の夕張線を組み込んだ区間に入る。開通は明治25年と古い。夕張炭礦の石炭輸送が活況を呈した頃には複線だったこともある。
 新夕張で夕張方面を分かつと完全な新線区間に入る。空知管内から胆振管内,上川管内へと目まぐるしく行政区画が変化する。長短のトンネルをいくつもくぐり,南千歳から1時間ぶりにトマムに停車。星野リゾートのホテルがあるので,指定席からの下車客が多いようであった。
 
夕張川を堰き止めた川端ダムを渡る(滝ノ下信号場~滝ノ上)
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夕張方面の線が分岐(新夕張~楓信号場)
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 トマムの辺りから,線路沿いの山や川沿いが荒れているのが目につくようになった。斜面の土壌が露出し,木々はなぎ倒され,河川の護岸が崩れている。
 これは昨年の台風10号の被害であろう。北海道では主に十勝地方に大きな被害をもたらし,石勝・根室線でも橋梁の流出などによって4か月間も不通となった。

 左から別の線路が近づき,トンネル内で合流。あちらは滝川からの根室線で,一部区間で未だに運休が続いている。
 このトンネルは日高山脈を貫く新狩勝トンネルで,長さ5,810メートル。これを抜けると十勝管内だ。トンネル出口から新得まで非常に大きなスパンの「S」字カーブで下り,眺望が素晴らしいとされるが,濃い霧が出ていた。広内信号場で対向の「スーパーおおぞら6号」を退避させて交換。

狩勝峠の景勝地は霧の中(新狩勝信号場~広内信号場)
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河原の荒れた小林川を渡る(十勝清水~平野川信号場)
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 十勝平野を快走し,14:21に帯広着。碁盤目状の都市に鉄道が斜めに通り,区劃を乱している。自由席からは若干の降車客があったが,同じくらいの数の客が乗った。

 河原の荒れた十勝川,赤茶色の水を流す利別川を渡って池田へ。豊頃では上りの「スーパーおおぞら10号」を待たせて交換する。滝ノ上あたりで「スーパーとかち6号」と交換した際もこちらは通過し,待ってもらってばかりで申し訳ない気もする。
 厚内で太平洋岸に出,程なくして釧路管内に入る。海霧が濃く出ている。
 この附近の車窓のハイライトは音別・古瀬間。しばらく太平洋を間近に見ながら走り,馬主来(ばしくる)川の河口にできた湿原に従って内陸に入る。沼からは水蒸気が湧き立ち,幽邃な雰囲気だ。

海霧の中,太平洋沿いを走る(音別~古瀬)
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馬主来沼と湿原(音別~古瀬)
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 最後の停車駅である白糠を発車すると,釧路は近い。
 東庶路信号場では上下の普通列車が交換しながら特急の通過を待っていた。

 人家が増えてきて,製紙工場などが現わる。釧路の一つ手前の駅は新富士という駅名で,日本製紙の工場がある。かつての富士製紙だ。静岡県にも新幹線の新富士駅があるが,大正12年(1923)開設のこちらの方が古い。
 新釧路川を渡り,列車は速度を落とす。終点の釧路には定刻の15:56に着いた。ホームに下り立つと空気がひんやりしている。

釧路駅
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 とりあえず駅前のホテルにチェックインしたが,まだ16時なので日没まで3時間ほどある。
 もったいないので,もう少し列車に乗ろう。

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Author:さがみぃ
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